電車で酔っ払いの言葉をメモったら、歌詞みたいになった。
どうも、ササキ(@simpson_sasaki)です。
本日12月27日から、福岡県の実家に帰省しております。
実家に戻ると、必ずテレビの横に私の写真が遺影のごとく置かれているので、私はすでに亡き者として扱われているようです。
大学入学前のササキ
そんな私は今朝成田空港に向かうために、朝5時に家を出たわけですが、新宿行きの電車の中で、とある人物たちに出会いました。
そう、2人の酔っ払い(20代前半男性)です。
前夜から飲み明かして終電を逃したためにオールをし、始発で帰るというのが始発電車に乗っている酔っ払いの性質だと学術的に認知されています。
私が彼らを「酔っ払い」だと判断を下した背景には、彼らの低下した言語能力が挙げられます。
私はその「低下した言語能力」をさらに詳しく解明するために、彼らの言葉を一言一句書き取りました。
そのメモを下記に添付しましたので、ご覧ください。
※なお、会話にひたすら登場する「みやた」という人物はスマートフォンをいじってばかりで、一言も言葉を発しませんでした。この全てのセリフは「みやた」の友人のものです。
※「みやた」の友人の発音から「みやた」の表記は「宮田」ではないかと思われますが、的確な判断が下せないため、ここでは「みやた」と平仮名で表記しています。
いかがでしょうか。
私は先ほど「低下した言語能力」と表記してしまいましたが、よくよく考えてみると、この一連の言葉の中に「歌詞」のような法則性を見出せるのではないでしょうか。
今回、私はこの稀有な「歌詞」のような法則性に注目してみました。
Aメロ・Bメロ・サビ・Cメロ・Dメロに分類する
上記の酔っ払いの戯言を、順番にAメロ・Bメロ・サビ・Cメロ・Dメロに分類しました。
このように分類すると、この歌詞は二段構成になっていることが分かります。
そして最後にCメロ・Dメロを持ってくることにより、曲にさらなる奥行きを持たせているのではないでしょうか。
- 何気なく発した言葉が「歌詞」になる。
これはガクトあたりが述べた言葉です。 深いですね。
「酔っ払い」はもしかすると、己を偽ることのない発信者であり、作詞家でもあるのかもしれません。
歌詞の意図を読み解く
メロディごとに分類した次は、歌詞の意図を解読していきましょう。
「酔う」ことにより、精神的な障壁がない状態で発された言葉であるため、人間の本質的な部分に迫ることができるかもしれません。
Aメロ
Aメロは「みやた」の友人が、「みやた」に語りかける場面。
スマホばかりで、こちらを見向きもしない「みやた」に対し、「みやた」の友人は必死に「みやた」の気を引こうとしています。
その姿はまるで、気になる女の子にちょっかいをだす小学生男子さながら。
「みやた」のことを恥ずかしげもなく「マイブラザー」と呼び、「酔いがさめてきた」という身体の回復を告げますが、意中の「みやた」はどこ吹く風。
さすがに「マイブラザー」はイッテぇな〜w
「みやた」が振り向きたくもない気持ちが理解できます。
Bメロ
Bメロは「酔いがさめた」ことを証明するために、「みやた」の友人が出した指の本数を何本か認知できていることを示す場面。
まだ「みやた」はどこ吹く風なので、指を出すところから、指の本数を当てるところまで全て「みやた」の友人の自作自演です。
2本はチョキ、5本はパー、0本はグーを意味していることが分かります。
つまり、酔っている状態で指を出す場合、日頃慣れ親しんだ指の本数を出すのではないでしょうか。
新たな気づきです。
サビ
サビは、「みやた」の友人が「みやた」に対して、狂おしいほどの愛を叫ぶ場面です。
なお「みやた」は無反応。
彼の思いが届くのはいつになるのでしょうか。
Aメロ(2番)
ここでのAメロも、1番のAメロと同様、「寝てたら起こして」「自分がどの駅で降りればいいか分からない」というドジ具合で「みやた」の気を惹こうとしている場面。
しかし、あまりにも「みやた」が無反応なため「みやた」の友人も「お前ふざけんな」と初めて怒りを顕にします。
それでも「みやた」は反応しません。
すげーな「みやた」。お前の心どうなってんの?
Bメロ(2番)
ここでは、あまりの「みやた」の無反応さに心が折れたのか、「みやた」の友人が「お酒」に対する自戒の念に駆られている場面です。
私も「お酒ってこわい」と思います。
いつどこで誰に聞かれているか分からないですから。
サビ
このサビは、「みやた」の友人が「みやた」と価値観の擦り合わせを行おうとしている 場面です。
「スラムダンク」は「みやた」の友人にとって譲れないものなのかもしれません。
だからこそ、「みやた」にもその価値の高さを分かってほしい。
そういう「みやた」の友人の切ない気持ちが読み取れるサビでした。
Cメロ
奥行きを持たせる役割であるCメロは、一言も発しない「みやた」に対しての「不安」や「憤り」を表現した場面。
少女漫画でよく主人公が「〇〇くんの気持ち、よく分からないよ…。どうすればいいの…?」と涙ながらに語る場面がありますが、完全にソレです。
早くなんか喋ってやれよ「みやた」。
お前の友人、精神壊滅しそうだよ。
Dメロ
最後のDメロでは、先ほどの「自分がどの駅で降りればいいか分からない」と発した言葉が「みやた」の気を惹くための「自演」だったことが分かる場面。
この「みやた」の友人の言葉に、今まで無反応だった「みやた」は初めてアクションを起こしました。
一緒に池袋駅で下車したのです。
・・・お分かりかと思いますが、残念なことに、それ以降、私のメモは途切れてしまいました。
「みやた」と「みやた」の友人が織りなす、切ない物語がハッピーエンドで終わることを私は東京から離れたこの福岡という土地で願っています。
皆さんも、早朝の電車に乗った際はぜひ「酔っ払い」の言葉に耳を傾けてみてください。
眠気を吹き飛ばすような、ドラマティックな物語を目撃することができるかもしれませんよ。
おしまい。