(元)女子大生の非就職活動ブログ

いまはカナダにいるよ

カナダの公立カレッジに進学して4ヶ月が経ちました

怒涛の課題地獄に追われ、気がついたら4ヶ月が経った。

秋学期もあと数日ほどで終了、冬休みは留学してたときのホストファミリーに会いに行く予定なので、いい1年の締め方だなと思う。しかし、怖いのはクリスマスプレゼントの出費。

 

さて、秋学期をあと少しで終えるのだが、10月〜11月のメンタルお陀仏期間はきつかった。英語のできなさ、グループワークのつらさ、「週末」という概念の消失、保育の質に対する疑問、そして腐りゆく人間関係……。人生の南無阿弥陀仏期間。学校に併設されているカウンセリングや、オンラインで受けられるカウンセリングを利用するほどのメンタル不調具合。

 

しかし、もちろんいいこともあった。クラスメイトと山奥でキャンプファイヤーをしたり、仲良くなったクラスメイトの妹さんのプリスクールを見学させてもらったり、友達とお酒を飲みながらカードゲームをしたり、彼氏ができたり。そうカナダで彼氏ができたのである。この怒涛の4ヶ月、人生で一番のハイライト。

 

この4ヶ月の総括は上記の通りで、今回はカナダの公立カレッジで幼児教育を勉強しようと考えている人に、秋学期がどんなものだったか紹介したいと思う。

 

授業のスケジュール

ECEのコースは2年間あるのだが、秋学期は9月初旬から12月中旬までの約4ヶ月。

私のカレッジはフルタイムのコースのため、月曜日〜金曜日の8:30〜15:30まで、毎日2コマ授業が入っている。1コマは休憩も含め3時間だが、(かなりの高確率で)午後の授業は早めに切り上げられる。

クラスの人数は25人程度で、留学生は4名までという制限がある(留学生の枠に限りがある学校もあるため、募集開始とともにアプライすると◎)。ECEのコースは2年間クラスメイトが変わらないため、若干の息苦しさあり。

どんな授業を受けるのか

秋学期の授業は全部で7コマ。時間割りやアサイメントの提出日は、学期はじめのオリエンテーションで配布されるので、ほかの学科とは違い、自分で組む必要がない(楽といえば楽だが、その分、履修中止ができないデッド・オア・アライブ)。

1.コミュニケーション

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コミュニケーションテクニックを学ぶ授業。

内向的か外交的かなど、自分の性格診断をしたり、対立が起こった際に自分がどういう行動をとるタイプなのか診断したりと、就活でお馴染み「自己分析」の色合いが強い。

YouTubeNetflixから動画をひとつ選び、どんなコミュニケーションテクニックを使っているか分析する課題や、「アクティブリスニングができているか」「パラフレージングができているか」など実際のコミュニケーションを見られるテスト、ロールプレイ、自己分析して自分の課題を洗い出し、どう改善するかというペーパーの提出が求められる。

2.子どもの発達(0〜3歳)

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子どもの発達をいろんな角度から学ぶ授業。 

ピアジェやブロンフェンブレナーなど、幼児教育に関するセオリスト、遺伝子の構造や妊娠から出産までの過程、乳幼児の身体・認知・社会性・感情の発達を学ぶ。専門的な用語がかなり出てくるので、予習・復習が必須。

そして小テストが4回あり、毎回7割以上取る必要がある(この小テストが授業評価の60%を占めるため、落とすと他でカバーしないといけない)。ほかには授業と関連のあるトピックを論文・雑誌・本などから10個集め、サマライズし、自分の意見をまとめる課題や、授業で学んだことをビジュアルでプレゼンする課題がある。

3.子どもの発達(3〜12歳)

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子どもの発達を考慮しながら、アクティビティを考案する授業。

レクチャー形式の授業のあとは、ほぼ毎回グループを組み、プランニングツール(アクティビティの計画表のようなもの)をもとにアクティビティを考え、発表する。

セオリストに関するエッセイ、子どもの発達領域に関するグループプレゼンがあるが、子どもの発達(0〜3歳)と紐付いているため、ほかの授業に比べると比較的やりやすい。と言いつつ、グループプレゼンの前に号泣した私です。

4.プランニング

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自分たちで考えたアクティビティを、子どもたちと一緒におこなう授業。

「音楽&動き」「リテラシー」「算数」「理科」の4つのアクティビティと「サークルタイム」の内容をプランニングツールをもとにペア(またはグループ)と考え、実際に保育園から子どもたちを呼んで実行する。

おもに授業参加(アクティビティを考案・実行したか)、20個のアクティビティプラン、20個の歌、10冊の本、5つの指遊びをまとめたリソースファイルの提出が求められる。ほかの授業と比べると、事前準備が必要なため、チームワークが必須。

5.保育士の職業に関して

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保育士の職業に関して、歴史や子どもの権利、レギュレーションなどを学ぶ授業。

保育士の歴史がどんなものなのか、子どもの権利とはなにか、モンテッソーリやレッジョ・エミリアなどさまざまな教育アプローチ、BC州が定める規則について、保育士として働く上で必要な知識を(本当にざっくり)学ぶ。

授業のリフレクションペーパー、コンフィデンシャリティ(個人情報の取り扱い方)に関するエッセイ、子どもの権利に関するプレゼン、それぞれに割り振られた教育アプローチに関するプレゼンがある。エッセイを書く際は、引用や参考文献など「APA形式」のものが求められるため、やや難しい。

6.子どもの観察

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ラクティカムの際の記録のとり方を学ぶ授業。

子どもたちの発達の記録のとり方として、おもに「Behaviour Statement」「Anecdote」「Running Record」「Time Sampling」「Activity Map」というものがあるのだが、この授業ではそれらのとり方について学ぶ。記録をとる際は、主観性を排除し、客観的に書くことが求められるため、ボキャブラリーのなさに苦しむことも多々あり。

ラクティカムに訪れた際の印象をまとめるペーパーや、実習先の写真を撮影し、ポスターを作成する課題、さまざまな種類の保育・幼児教育施設を比較したチャートの提出が求められる。

7.プラクティカム

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現地のデイケア・プリスクールで、子どもたちを観察する実習。

毎週火曜日と木曜日の8:30〜11:00まで、実習先で子どもたちの観察をする。最終的に2人分の子どものポートフォリオの提出が求められるため、子どもの観察で学んだ記録のとり方をもとに、記録を採取していく。

ポートフォリオの提出、そしてプラクティカムに関する自己分析のペーパーの提出がある(秋学期のプラクティカムでは、記録の採取がメイン)。

授業できつかったところ

なんといっても、グループワークの多さ。 クラスメイトの会話についていくのに必死で、まったく発言できずに終わることも。そんなときは「自分って本当に英語ダメだな。もしかすると英語以前の問題かもな」と撃沈して、家で号泣することもザラ。

あらかじめなにをするかわかっている場合は、事前に調べたり、事前に案を何個か考えておくと、グループワークでもイニシアチブを取れる場合もあったり、なにも発言できなかったあとに「会話についていくのに必死でまったく発言できなくてごめんね」とバカ正直に打ち明けて、クラスメイトも「あ!そうだったのね」とフォローをいれてくれることもあったり……。どうしたらうまくやっていけるのか、いまだに試行錯誤の毎日です。

まとめ

秋学期はこんな感じで終わりを迎えそう。カナダの公立カレッジに進学して幼児教育を学びたい、またはすでに進学する予定の人の参考に少しでもなれば……!もしなにか質問などあれば、コメントでもメールでもご連絡いただければ返答できる限りで答えます。お気軽にどうぞ〜!

sasakichihiro1118@gmail.com